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2025.12.07

なぜ完成まで1ヶ月かかるのか?職人の手仕事が生む「待ち時間」の価値

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職人の手仕事と納期 Regalis Japan Group株式会社
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オーダースーツ研究所とは

Regalisでは、オーダースーツ業界全体の認知や実態を把握しながら、研究開発とナレッジ発信を推進しています。 当団体では、業界トレンドと一次情報をまとめた「Journal」を通じて、読者の意思決定を支援します。

デジタル時代に、あえて「時間をかける」贅沢

クリック一つで翌日に物が届く現代において、Regalisのオーダースーツは、完成まで約1ヶ月〜1.5ヶ月のお時間をいただいています(※仮縫い有りの場合などはさらに変動)。

急いでいるお客様には申し訳ない期間かもしれませんが、この「1ヶ月」には、決して短縮してはならない絶対的な理由があります。 それは、一着のスーツに関わる「職人の手仕事のリレー」です。

1. 【地のし(じのし)】生地をリラックスさせる

工場に届いた生地は、すぐには裁断されません。まず、輸送中に圧迫された生地を広げ、蒸気を当てて、本来の風合いに戻し、縮率を安定させる「地のし」という工程を経ます。 これを怠ると、完成後に型崩れしたり、クリーニングで縮んだりする原因になります。生地を「寝かせる」大切な時間です。

2. 【裁断(カッティング)】1mmのズレも許されない

作成された独自の型紙(パターン)に合わせて、職人がハンドカッターや最新の裁断機を使って生地を切り出します。柄合わせ(ストライプやチェックを綺麗に繋ぐこと)などは、熟練の職人の目が光る瞬間です。パーツ数は一般的なスーツで200以上にも及びます。

3. 【縫製&中間プレス】立体を作り出す

単に縫い合わせるだけではありません。縫ってはアイロン(中間プレス)で生地を曲げ、縫っては曲げ、を繰り返します。平面の布を、丸みのある人間の体に沿わせるための「くせ取り」処理。この工程をどれだけ丁寧に行うかで、着心地の軽さが決まります。 Regalisの提携工場では、流れ作業ではなく、一人の職人や小規模なチームが責任を持って仕立てる体制を基本としています。

4. 【仕上げプレス】魂を吹き込む

縫製が終わったスーツは、まだ未完成です。最後の「仕上げプレス」によって、ラペル(襟)の美しいロールや、胸元の立体感が決定づけられます。この最終工程だけで、数時間を要することもあります。


待つ時間が、愛着を育てる

ファストフードと、シェフが目の前で作るフルコース。 どちらも空腹を満たすことはできますが、その「体験」と「満足度」は別物です。

完成までにかかる1ヶ月間。 「今は裁断の工程かな」「そろそろ縫い上がったかな」 そうやって想像を巡らせて待つ時間も含めて、オーダースーツの愉しみです。

時間をかけて作られたものは、時間をかけて愛することができる。 Regalisはそう考えています。 あなたのためだけに費やされる職人たちの1ヶ月を、ぜひ楽しみに待っていてください。

ご来店予約

Regalis YOTSUYA Loungeにて実施。ご来店の際にはJR四ツ谷駅、東京メトロ丸ノ内・南北線 四ツ谷駅 麹町グループ本社までお越しください。

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