オーダースーツの真髄は「仮縫い」にあり
多くの格安オーダースーツチェーンでは、採寸をしたら次はもう「完成品の受け取り」です。 しかし、Regalis Japan Groupをはじめとする本格的なテーラーでは、その間に必ず「仮縫い(かりぬい)」というプロセスが存在します(※ラインによります)。
「手間だし、早く欲しいから無くていいよ」 もしそう思っているなら、あなたはオーダースーツの最も美味しい部分を捨てているのと同じです。 仮縫いは、単なるサイズ確認ではなく、「理想を現実にするためのチューニング」だからです。
仮縫いとは何か?
完成前のスーツを、仕付け糸で簡易的に組み上げた状態で試着することです。 まだ裏地もボタンもなく、ポケットも空いていません。この状態でフィッターがピンを打ち、余分な生地を削ったり、逆に出したりして、体に合わせていきます。
仮縫いが必要な3つの理由
1. 「数値」には表れない「体型補正」を行うため
メジャーで測った「胸囲100cm」は、あくまで周囲の長さです。
- 胸板が厚いのか、背筋がついているのか?
- 右肩が極端に下がっていないか?
- 猫背か、反り腰か?
こういった体の凹凸や癖は、実際に布を当ててみないと完璧には分かりません。仮縫いを行うことで、動いた時のシワやツッパリを物理的に解消できます。
2. 「感覚」を共有するため
「もう少しタイトに」「ゆったりめに」 言葉の定義は人それぞれです。あなたの「タイト」と、フィッターの「タイト」が同じとは限りません。 仮縫い状態で鏡を見ながら、「もう少し詰めましょうか」「ここは緩めましょう」と調整することで、イメージのズレをゼロにします。
3. 「スタイル」を作り込むため
着心地だけでなく、デザインの微調整も可能です。 「ボタン位置を1cm上げて、足を長く見せたい」 「ラペル(襟)幅を太くして、貫禄を出したい」 こうした細部へのこだわりを反映できるのが、仮縫いの醍醐味です。
あなたとフィッターの共同作業
仮縫いの時間は、言わば「あなたとフィッターが、一緒になって最高の一着を作り上げるセッション」です。
フィッターはあなたの体を知り、あなたは自分の体を知る。 この対話があるからこそ、完成した時の感動はひとしおです。
「一発勝負」のオーダーではなく、プロセスそのものを楽しむ豊かさを。 Regalisの仮縫いで、その違いを体感してください。