オーダースーツ研究所とは
四ツ谷麹町オーダースーツ「Regalis Japan Group」が運営する「オーダースーツ研究所」は、スーツの基礎知識から歴史、近代オーダースーツのトレンド、設計・デザイン、ブランド同士のコラボレーション思考までを調査する専門機関です。
我々リサーチャーは、さまざまな生地メーカーや作り手のこだわり、技術を探求し、その成果を無料のレポート/コラムとして発信しています。
本研究所の目的は、読者の皆様がご自身のワードローブを判断し、自信を持って「本物」を選び取るための、事実に基づいた客観的な情報を提供することにあります。
大学生や20代の若手にとって、「スーツ」と言えば就職活動用のリクルートスーツを思い浮かべることが多いでしょう。しかし、現代のキャンパスライフや、IT・ベンチャー企業を中心としたインターンシップの現場では、より自由度の高い「カジュアルスーツ(セットアップ)」が主流になりつつあります。
「きっちりして見えるけれど、堅苦しくない」。この絶妙なバランスこそが、周囲と差をつける鍵となります。
今回は、オーダースーツ研究所が、明日から使えるカジュアルスーツの選び方と、大学のカルチャーやエリアの雰囲気に合わせたトレンドスタイルを分析・解説します。
カジュアルスーツ(セットアップ)とリクルートスーツの決定的な違い

「着回し力」が段違いなマットな素材感
一般的なリクルートスーツは光沢のあるウール素材で作られており、上下セットでの着用が前提です。これを普段着としてジャケットだけ羽織ると、どうしても違和感が生まれます。
一方、カジュアルセットアップは、コットン、リネン、フランネル、あるいは機能性ポリエステルなど、マットな質感や表情のある素材で作られているのが特徴です。ジャケットをジーンズに合わせたり、スラックスをパーカーに合わせたりと、単体での着回しが可能です。
限られた予算でワードローブを充実させたい学生にとって、1着でオンオフ3通り以上のコーディネートが組めるセットアップは、非常に賢い投資と言えるでしょう。
インナーの自由度:Tシャツ・スニーカーとの親和性
カジュアルスーツの最大の特徴は、ネクタイを締めなくてもサマになる「抜け感」です。
肩パッドの薄いアンコンストラクション仕立て(芯地のない柔らかい仕立て)のジャケットなら、カットソーやニット、スニーカーとの相性が抜群です。「清潔感」と「親しみやすさ」を両立できるため、デートや友人とのお出かけ、ゼミの発表会など、あらゆるシーンで活躍します。
【大学別トレンド分析】キャンパスの空気に合うスタイル定義
ファッションは環境と密接に関わっています。都内の主要な大学エリアやカルチャーをヒントに、それぞれの雰囲気にマッチするカジュアルスーツスタイルを提案します。

渋谷・青山エリア(青学・都心キャンパス風):アーバン・スマート
トレンドの発信地に近いキャンパスでは、都会的で洗練されたモノトーンやアースカラーのセットアップが馴染みます。
- スタイル: ブラック、チャコールグレー、ダークブラウンのリラックスフィット・セットアップ。
- 着こなし: インナーには高品質な白Tシャツやモックネックニットを合わせ、足元は白のレザースニーカーで軽さを出します。カフェでのPC作業や、そのままインターンへ直行できる現代的な「シティーボーイ」スタイルです。
三田・日吉・早稲田エリア:ネオ・トラディショナル
歴史ある伝統校のエリアでは、アイビールックを現代的に解釈した「ジャケパン」スタイルが映えます。
- スタイル: ネイビーのブレザー(金ボタンなど)に、ベージュのチノパンやグレースラックスを合わせる王道スタイル。
- 着こなし: 足元はローファーで引き締めます。オックスフォードシャツをあえてノーネクタイで合わせることで、「育ちの良さ」と「知的さ」を演出しつつ、古臭くならないアップデートされたトラッドスタイルが完成します。
芸術・専門・スタートアップ志向:クリエイティブ・モード
個性を重視する環境やクリエイター気質の学生には、素材感やシルエットで遊ぶスタイルが推奨されます。
- スタイル: コーデュロイ、リネン、デニム調など、季節感のある素材。あるいはオーバーサイズのダブルジャケット。
- 着こなし: Regalis Societasの「Team’s」ラインのように、サークルや団体のロゴを裏地に入れたり、チームカラーで統一したセットアップを作ったりすることで、結束力とプロフェッショナルな印象を同時に演出できます。
失敗しない「最初の1着」を選ぶ3つの鉄則
カジュアルスーツ初心者が、失敗せずに長く愛用できる1着を選ぶためのポイントを解説します。
鉄則1:色は「ダークトーンの無地」から始める
個性を出したい気持ちも分かりますが、最初の1着はネイビーかチャコールグレーの無地を選ぶのが正解です。
明るすぎるベージュや派手なチェック柄は、コーディネートの難易度が高く、着回しが制限されます。ダークトーンのマットな素材であれば、就活以外の企業説明会やOB訪問、少し背伸びしたディナーなど、幅広いTPOに対応できます。
鉄則2:サイズ感は「ジャスト」〜「微ゆる」
オーバーサイズトレンドが続いていますが、スーツ本来の品格を保つため、極端なビッグシルエットは避けるべきです。
特に重要なのは「肩幅」と「着丈」です。肩が落ちすぎているとだらしなく見え、着丈が長すぎるとスタイルが悪く見えます。パンツのシルエットを少し太め(テーパード)にしてトレンドを取り入れつつ、ジャケットは身体に合ったサイズを選ぶのが、大人のカジュアルスタイルの鉄則です。
鉄則3:機能性と季節感を重視する
学生にとってメンテナンス性は重要です。自宅で洗える「ウォッシャブル機能」や、リュックを背負ってもシワになりにくい「防シワ加工」素材は強い味方です。
また、秋冬ならフランネル、春夏ならシアサッカーなど、季節に応じた素材を選ぶだけで、ファッション感度は格段に上がります。「年中同じスーツ」から卒業し、季節を楽しむ余裕を持つことが、大人の階段を登る第一歩です。
まとめ
カジュアルスーツ(セットアップ)は、単なる「楽な服」ではありません。TPOをわきまえつつ、自分らしいスタイルを表現できる社会人への助走区間のユニフォームです。
リクルートスーツという「制服」に縛られるのではなく、自分で選び、自分で着こなす楽しさを知ってください。Regalis Japan Group株式会社は、そんな若手の皆様の「最初の本物」選びをサポートします。