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2025.11.22

スーツの寿命は「脱いだ後の5分」で決まる。プロが教える、10年着るための自宅メンテナンス術 オーダースーツ研究所 by Regalis Japan Group

オーダースーツ研究所 by Regalis Japan Group

スーツの寿命は「脱いだ後の5分」で決まる。プロが教える、10年着るための自宅メンテナンス術 オーダースーツ研究所 by Regalis Japan Group オーダースーツ研究所 by Regalis Japan Group
Regalis Japan Group株式会社

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オーダースーツ研究所とは

Regalisでは、オーダースーツ業界全体の認知や実態を把握しながら、研究開発とナレッジ発信を推進しています。 当団体では、業界トレンドと一次情報をまとめた「Journal」を通じて、読者の意思決定を支援します。

オーダースーツ研究所とは

Regalis Japan Groupが運営する「オーダースーツ研究所」は、スーツの基礎知識から歴史、近代オーダースーツのトレンド、設計・デザイン、ブランド同士のコラボレーション思考までを調査する専門機関です。

我々リサーチャーは、さまざまな生地メーカーや作り手のこだわり、技術を探求し、その成果を無料のレポートおよびコラムとして発信しています。

本研究所の目的は、読者の皆様がご自身のワードローブを判断し、自信を持って「本物」を選び取るための、事実に基づいた客観的な情報を提供することにあります。


「良いスーツを買ったけれど、もったいなくて着られない」 「クリーニングに出せば出すほど、生地が傷んでいく気がする」

Regalis Japan Groupのフィッターのもとには、このようなお悩みが数多く寄せられます。 決して安くはないオーダースーツ。私たちはそれを、消費される衣服ではなく、「経年変化を楽しむ資産」であると考えています。

実は、スーツの寿命を縮める最大の要因は「着ている時間」ではなく、「脱いだ後の管理」「過度なクリーニング」にあります。

今回は、プロのテーラーも実践している、スーツを10年選手にするための「自宅でできる3つのメンテナンス習慣」を解説します。

習慣1:クリーニングは「シーズンに1回」でいい

ハンガーラックのシャツとジャケット

衝撃の事実:クリーニングは生地を傷める

多くのビジネスパーソンが、少しシワがついたり汗をかいたりするたびにドライクリーニングに出してしまいます。しかし、これはスーツにとって大きな負担です。

ドライクリーニングで使用される石油系溶剤は、汚れだけでなく、ウール(羊毛)が本来持っている「油分(ラノリン)」まで奪い取ってしまいます。油分を失ったウールは、パサパサになり、艶を失い、やがて裂けやすくなります。

正解は「ブラッシング」と「陰干し」

基本的に、ウールのスーツは「自己復元力」を持っています。 汗などの水分は、風通しの良い場所に一晩吊るしておくだけで飛びます。シワも、繊維が呼吸することで自然に伸びます。

したがって、目立つ汚れがつかない限り、クリーニングは「衣替えのタイミング(シーズン終わり)に1回」で十分なのです。その代わりに必要なのが、次にご紹介する「ブラッシング」です。

習慣2:帰宅後の「ブラッシング」が繊維を蘇らせる

色とりどりの布地(クローズアップ)

なぜブラシが必要なのか?

スーツの生地の織り目には、一日中街を歩くことで目に見えない埃や花粉が入り込んでいます。これらは水分を吸着し、カビや虫食いの原因となります。また、繊維が絡まり合うことで毛玉ができやすくなります。

ブラッシングには、以下の3つの効果があります。

  1. 埃を掻き出す: 織り目の奥の汚れを落とす。
  2. 繊維を整える: 絡まった繊維を解きほぐし、毛玉を防ぐ。
  3. 艶を出す: 繊維の並びが整うことで、生地本来の光沢が蘇る。

正しいブラシの選び方と使い方

化学繊維のブラシではなく、静電気が起きにくい「天然毛(豚毛や馬毛)」のブラシを選んでください。

使い方は簡単です。帰宅してハンガーにかけたら、下から上へ埃を掻き出し、最後に上から下へ毛並みを整えるようにブラッシングします。この「わずか1分」の手間が、5年後のスーツの状態を劇的に変えます。

習慣3:ハンガーへの投資は、スーツへの投資

茶色のブレザーの襟元

針金ハンガーは「型崩れ」の元凶

クリーニング店から戻ってきたときの細いプラスチックハンガーや、針金ハンガーをそのまま使っていませんか? これはスーツにとって「拷問」に近い行為です。

スーツのジャケットは、人間の丸みのある肩に合わせて立体的に縫製されています。薄いハンガーにかけると、肩先に重力が集中し、パッドが潰れたり、背中に変なシワが入ったりして「型崩れ」を起こします。一度崩れた型は、プロのプレスでも簡単には戻りません。

「厚み」のある木製ハンガーを選ぶ

スーツを休ませる時は、必ず「肩先に十分な厚み(4cm〜5cm程度)」があり、首のラインに沿って湾曲している木製ハンガーを使用してください。

木製ハンガーは吸湿性があるため、襟元の湿気を吸い取ってくれる効果もあります。Regalis Societasでは、納品時に最適なハンガーにかけてお渡ししていますが、ご自身のワードローブ用にも、しっかりとしたハンガーを揃えることを強くお勧めします。

まとめ:愛着を持って接すれば、スーツは応えてくれる

  1. クリーニングは最小限に(シーズン1回)。
  2. 脱いだら必ずブラッシング。
  3. 厚みのある木製ハンガーにかける。

この3つを守るだけで、オーダースーツの寿命は飛躍的に伸びます。

Regalis Japan Groupが目指す「次の100年を担う呉服商」という理念は、単に良いものを作るだけでなく、それを長く大切に使う文化を継承することでもあります。

手間をかければかけるほど、スーツはあなたの身体に馴染み、唯一無二のパートナーへと育っていきます。メンテナンスについてご不明な点があれば、いつでもRegalisのフィッターにご相談ください。

ご来店予約

Regalis YOTSUYA Loungeにて実施。ご来店の際にはJR四ツ谷駅、東京メトロ丸ノ内・南北線 四ツ谷駅 麹町グループ本社までお越しください。

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