オーダースーツ研究所とは
Regalisのリサーチャーが、縫製仕様と補正の再現性を調査し、読者が長く着るための運用知識を提供しています。本稿ではお直しの可否範囲と限界を整理し、体型変化に備えた設計のポイントを紹介します。
結論:縫い代と構造で直せる範囲が決まる
直しやすい箇所
- 袖丈:±1.5cm程度(本切羽は縫い代次第で狭まる)
- 裾丈:シングル・ダブルとも再仕上げ可。裾幅調整も併せて可能。
- ウエスト・ヒップ:±3cm目安(縫い代1.5cm以上が前提)

難しい箇所
- 肩幅・肩傾斜:大幅な変更は型紙レベルの修正が必要
- ラペル幅やポケット位置:デザイン変更は不可に近い
- 前肩・反身補正:縫製後の修正は限定的、仮縫いで詰めるのが前提
依頼時のチェックポイント
体型変化を見越す設計
- ウエスト・ヒップ・太ももに縫い代を残すよう依頼
- 袖は本切羽でも縫い代を確保し、出し幅を確認
- パンツはワンタック以上でゆとりを持たせ、クリース消失を防ぐ

直しの優先順位
- 袖丈・裾丈:印象への影響が大きいので最優先
- ウエスト・ヒップ:シルエットを崩さず快適性を向上
- 肩回り:大きな変更が必要なら作り直しを検討
まとめ:設計段階で「直す余地」を作る
- 直しやすい箇所(袖・裾・ウエスト)に縫い代を残すよう初回で指定。
- 肩や前肩補正は仮縫いで詰め、完成後に大幅修正が不要な状態に。
- 体重変動が見込まれる場合はウエスト出し幅を多めに確保。
設計段階で余地を作れば、体型が変わっても長く着続けられます。