オーダースーツ研究所とは
Regalisのリサーチャーが、国内外の生地メーカーやテーラーを取材し、読者が日常で使えるスーツ知識を提供する研究機関です。この記事では「初オーダーの相場」を年代・シーン別に分解し、恥をかかないための金額設定と優先順位を整理します。
結論:初回は「用途×年代」で相場を決める
年代別の目安
- 20代:6万〜9万円(リクルート・転職向けの汎用ネイビー/チャコール)
- 30代:8万〜12万円(昇進・商談向けに生地ランクと芯地をグレードアップ)
- 40代:10万〜15万円(耐久と品格を両立。裏地やボタンも格上げ)

予算決定の3ステップ
- 用途を1つ決める(就活・商談・式典など)
- 着用頻度を見積もる(週1か毎日か)
- 夏・冬どちらを優先するかを決め、目付と仕立てを選ぶ
金額内訳:どこに投資すべきか
割合の目安
- 生地 45〜55%:Super100’s前後なら8〜10万円帯で十分。耐久と光沢のバランスがよい。
- 縫製 25〜35%:毛芯仕立て・AMFステッチ・本切羽など、立体感と直しやすさに効く。
- 付属 10〜15%:水牛・ナットボタン、キュプラ裏地は耐久と快適性を底上げ。
- 採寸・フィッティング 10〜15%:フィッターの技術がシルエット寿命を決める。

予算別の優先順位(チェックリスト)
6万〜8万円帯(20代・就活/転職向け)
- 色柄はネイビー無地かチャコール。ストライプはピッチが細いものだけ。
- 芯地はハーフ毛芯、裏地は背抜きで涼しさを確保。
- パンツはワンタックで膝抜けを抑え、裾はシングルでドレッシーに。
8万〜12万円帯(30代・商談/登壇向け)
- 生地をSuper110’s〜120’sに上げ、適度な光沢と柔らかさを加える。
- 総毛芯+本切羽で見た目寿命を延ばし、袖丈直しの余裕を残す。
- ベスト追加で体温調整と格上げ。3ピースでも総額を抑えたい場合は裏地のグレードを下げる。
12万〜15万円帯(40代・役職者向け)
- 目付270〜290g/m²の耐久生地やフランネルで冬場の風格と保温性を両立。
- ボタンを水牛、裏地をキュプラにし、見えない部分の高級感と快適性を強化。
- 予備パンツを追加し、摩耗リスクを分散(コスパを高める裏技)。
よくある失敗と回避策
- 失敗1:夏冬の兼用を1着で済ませようとする
→ 目付と裏仕様が中途半端になり、暑さ寒さのどちらにも弱い。季節優先でまず1着。 - 失敗2:柄物に手を出し、TPOを外す
→ 初回は無地。2着目でストライプやチェックを検討。 - 失敗3:ボタンや裏地に過度な装飾
→ まずは機能性を優先。装飾は3着目以降が安全。
まとめ:初回は「汎用1着+運用」で十分
- 用途を1つに絞り、年代別のレンジ内で決める。
- 生地・縫製・付属の配分を意識し、見えない部分(芯地・裏地)に最低限投資。
- 2着目から季節・柄・コレクションを変えてローテーションを組む。
これで「恥をかかない1着」を起点に、予算を分散しながらワードローブを拡張できます。