オーダースーツ研究所とは
Regalis Japan Groupが運営する「オーダースーツ研究所」は、スーツの基礎知識から歴史、近代オーダースーツのトレンド、設計・デザイン、ブランド同士のコラボレーション思考までを調査する専門機関です。
我々リサーチャーは、さまざまな生地メーカーや作り手のこだわり、技術を探求し、その成果を無料のレポートおよびコラムとして発信しています。
本研究所の目的は、読者の皆様がご自身のワードローブを判断し、自信を持って「本物」を選び取るための、事実に基づいた客観的な情報を提供することにあります。
日本の政界において、ファッションアイコンとして語られる人物といえば、間違いなく麻生太郎氏の名前が挙がるでしょう。
[cite_start]第92代内閣総理大臣を務め、現在も政界の重鎮として活躍する麻生氏 [cite: 1][cite_start]。彼の装いは、一般的な政治家の「無難なスーツスタイル」とは一線を画しています。「ダンディー」「オシャレ」と評され、時には映画『ゴッドファーザー』の登場人物のようだと形容されるそのスタイルには、単なる自己顕示欲を超えた、確固たる美学と哲学が宿っています [cite: 1]。
今回は、麻生氏が愛用する老舗テーラー「テーラー森脇」との関係や、細部に宿るこだわりを通して、リーダーが身につけるべき「装いの力」について考察します。
「ギャング」と称されるほどの圧倒的ダンディズム

映画のワンシーンのような着こなし
[cite_start]麻生氏のスタイルを象徴するのが、スーツにトレンチコート、そしてハットを合わせたコーディネートです。その姿は、映画『ゴッドファーザー』のドン、ヴィトー・コルレオーネを彷彿とさせると話題になりました [cite: 1]。
[cite_start]日本ではスーツにハットを合わせるスタイルは難易度が高いとされていますが、麻生氏はハットのツバ(ブリム)を左右で違う高さにするなど、小慣れた被り方を実践しています [cite: 1][cite_start]。全体的にイタリア風の着こなしを好み、コートやマフラー、カフスボタンに至るまで、スーツと相性の良いアイテムを完璧に選び抜くことで、エレガントでダンディーな雰囲気を醸し出しています [cite: 1]。
愛用する「ボルサリーノ」のハット
[cite_start]彼が愛用するハットは、イタリアの最高級ブランド「ボルサリーノ(Borsalino)」のものです [cite: 1]。160年以上の歴史を持つこのブランドは、世界中の紳士の憧れです。
[cite_start]政治家にとって服装は、有権者や諸外国の要人に与える印象を操作する重要なツールでもあります [cite: 1]。麻生氏のスタイルは、「強いリーダー」「揺るぎない個」を視覚的に訴えかける、極めて効果的なブランディングと言えるでしょう。
信頼する「テーラー森脇」との半世紀

青山の名店で仕立てる「3ヶ月に一度」の儀式
[cite_start]麻生氏のスーツは、既製品の高級ブランドではありません。彼は学生時代から一貫して、東京・青山にある老舗紳士服店「テーラー森脇」でスーツを仕立てています [cite: 1]。
[cite_start]驚くべきは、その頻度です。麻生氏は3ヶ月に1回はテーラー森脇に来店し、一度に2〜3着を購入すると言われています [cite: 1]。半世紀以上にわたり同じテーラーに通い続けるこの姿勢こそが、彼の身体の一部のように馴染んだ、完璧なフィッティングを生み出しているのです。
「裾に鉛を入れる」というプロのこだわり
[cite_start]オーダースーツならではのエピソードとして有名なのが、「ズボンの裾に鉛を入れる」という特別な注文です [cite: 1]。
[cite_start]これは、裾に重みを持たせることでパンツのクリース(折り目)を常に真っ直ぐに保ち、美しいドレープを作り出すための工夫です。また、重みによって裾が靴の上に溜まらず、シワができるのを防ぐ効果もあります [cite: 1]。
「だらしない姿を見せない」という美意識が、こうした目に見えない細部の仕様にまで徹底されているのです。これは我々Regalis Japan Groupが追求する「神は細部に宿る」という精神とも深く共鳴します。
世界最高峰の素材を選ぶ意味

ゼニアとロロピアーナへの信頼
[cite_start]仕立てだけでなく、生地選びにおいても麻生氏は妥協しません。彼が選ぶのは、イタリアが誇る最高級服地ブランド「エルメネジルド・ゼニア(Ermenegildo Zegna)」や「ロロピアーナ(Loro Piana)」です [cite: 1]。
[cite_start]これらのブランドの生地は、見た目の美しい光沢はもちろん、極上の着心地を約束してくれます [cite: 1]。政治家は激務であり、長時間スーツを着用したままプレッシャーのかかる場面に立ち続けなければなりません。ストレスのない着心地と、相手に「格」を感じさせる上質な素材感は、リーダーにとって必要不可欠な武装なのです。
Vゾーンに見る「印象操作」の巧みさ
[cite_start]麻生氏はスーツの色をブラック、ネイビー、グレーといったベーシックな色に抑える一方で、ネクタイのバリエーションを豊富に持っています [cite: 1]。
[cite_start]Vゾーン(ジャケットの襟元)は深めに設定されており、足が長くスラッと見えるようなシルエットを好みます [cite: 1]。自身の体型を熟知し、それを最も美しく見せるための設計図を持っていること。これこそが、オーダーメイドを選ぶ最大のメリットです。
まとめ:装いは「生き様」である
麻生太郎氏のスーツスタイルから学べること。それは、一流の装いとは「ブランドのタグを見せびらかすこと」ではなく、「自分のスタイルを確立し、それを支える職人を信頼すること」だということです。
- [cite_start]継続性: 学生時代から同じテーラー「テーラー森脇」に通い続ける信頼関係 [cite: 1]。
- [cite_start]機能美: シワを防ぐために鉛を入れるような、実用と美学の融合 [cite: 1]。
- [cite_start]本物志向: ゼニアやロロピアーナといった、世界基準の素材選び [cite: 1]。
Regalis Japan Groupもまた、お客様一人ひとりの人生(マイルストーン)に寄り添い、次の100年を共に歩むパートナーでありたいと願っています。トレンドを追うのではなく、あなただけの「美学」を形にする。そのお手伝いをさせていただけることが、我々テーラーにとっての最高の喜びです。